
一条工務店での家づくりを考え始めたとき、多くの人が直面するのが屋根選びの難しさです。
一条工務店の屋根種類(屋根材)にはそれぞれ異なる特徴があり、デザイン性はもちろん将来の耐用年数や、メンテナンスの頻度と費用にも大きく影響します。
初期費用だけで判断すると後々想定外の出費につながる可能性もあるため、それぞれのメリットとデメリットを正しく理解することが満足のいく家づくりへの第一歩でしょう。
この記事では一条工務店が提供する屋根の選択肢を色々な面からみて、あなたのライフスタイルや価値観に最適な屋根を見つけるための情報を提供します!
この記事を読むことで以下の点が明確になります
- 一条工務店が提供する主要な屋根材の種類と特徴
- 屋根選びが家の外観や性能に与える影響
- 長期的な視点で考えるメンテナンス費用と耐用年数
- 設計の制約となる「一条ルール」との付き合い方
それでは早速本文にいってみましょう
一条工務店 屋根の種類やメンテナンス基本情報
太陽光パネルやガルバリウムなど、屋根の種類によって耐久性やメンテナンス費用は大きく異なります。
- 主要な一条工務店 屋根の種類を比較
- 選択肢の1つで太陽光パネルの屋根
- 人気の屋根ガルバリウムの特徴
- 快適性を左右する屋根の断熱性能
- 雪国で重要な玄関屋根の設計
主要な一条工務店 屋根の種類を比較
一条工務店では、主に4つの屋根材から選択することが可能です。
それぞれの屋根材は耐久性やメンテナンス周期、重量といった点で特性が異なり、住
まいの長期的な維持管理に深く関わってきます。
具体的には屋根一体型太陽光パネルに使われる「強化ガラス」、金属系の「ガルバリウム鋼板」、一般的な住宅で広く採用される「スレート」、そしてデザイン性の高い「パラペット屋根」が挙げられます。
一方でスレートやパラペット屋根は初期の導入コストを抑えやすいですが、10年から15年ごとの定期的な再塗装などのメンテナンスが必要になる傾向があります。
屋根材の種類 | 耐久性の目安 | メンテナンスの目安 | 重さ |
太陽光パネル(強化ガラス) | 半永久的 | 基本的に不要 | 軽い |
ガルバリウム鋼板 | 約40年 | 基本的に不要 | 軽い |
スレート(コロニアル) | 約30年 | 10~15年ごとに再塗装 | 普通 |
パラペット屋根 | 約30年 | 10~15年ごとに防水再塗装 | 普通 |
このように屋根材を選ぶ際は初期費用だけでなく将来発生するメンテナンスコストや、家の耐震性に影響を与える重量まで総合的に比較検討することが大切です。
選択肢の1つで一条工務店 太陽光パネルの屋根
出典:一条工務店
一条工務店の大きな特徴の一つが、屋根材そのものとして機能する屋根一体型太陽光パネルです。
これは一般的な屋根材の上に太陽光パネルを設置する方式とは異なり、太陽光パネル自体が屋根の役割を果たします。
この方式の最大のメリットは屋根に穴を開ける必要がないため、雨漏りのリスクを根本から低減できる点にあります。
また発電によって日中の電気代を賄えるだけでなく、余った電力を売電することで収入を得られる可能性があります。
蓄電池を組み合わせれば夜間や停電時にも電気を使用でき、災害への備えとしても有効です。
ただ注意点として導入には初期費用がかかります。
発電による経済的なメリットと初期投資のバランスを考慮して、慎重に判断する必要があります。
人気の屋根ガルバリウムの特徴
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ガルバリウム鋼板は、耐久性、耐震性、そして価格のバランスに優れた屋根材として人気があります。
一条工務店では「フラットルーフ」という名称で提供されており、標準仕様で選択可能です。
また瓦などに比べて非常に軽量であるため、建物への負荷が少なく家の耐震性を損なわない点も大きな利点と考えられます。
一方でいくつかの注意点も存在します。
そのため外壁にブラウンやブラック系のタイルを選ぶ場合、色の組み合わせが難しく感じられるかもしれません。
加えて素材が金属板であるため、一般的に強い雨が降ると雨音が室内に響きやすいと感じる可能性があります。
採用できるのは「2×6工法」のグランスマートやアイスマートなどに限られ、在来軸組工法のグランセゾンなどでは選べない点も事前に確認が必要です。
快適性を左右する屋根の断熱性能
出典:一条工務店
一条工務店の住まいは、「外内ダブル断熱構法」に代表される業界トップクラスの断熱性能を誇ります。
この性能は壁だけでなく天井部分にも適用されており、屋根からの熱の出入りを最小限に抑えます。
一般的な断熱材であるグラスウールの約2倍の性能を持つ「高性能ウレタンフォーム」で、構造躯体の外側と内側を隙間なく覆っているからです。
この高い断熱性能があるからこそ勾配天井のような開放的な空間をつくっても、冷暖房の効率が落ちにくく、年間を通して快適な室温を保つことができます。
屋根の断熱は住まいの快適性と省エネ性能を決定づける上で、非常に重要な要素となります。
雪国で重要な玄関屋根の設計
出典:一条工務店
積雪地域において玄関周りの設計は日々の暮らしの利便性に直結します。
特に玄関上の屋根は、玄関ドア前への雪の吹き込みや積雪を防ぐために不可欠です。
しかし一条工務店のi-smartなどに適用される「一条ルール」では、建物の形状が基本的に総二階建てとなるため、軒(のき)を深く出すことが難しいという制約があります。
この課題を解決するため多くの場合は2階にバルコニーを設置し、その下を玄関ポーチとする方法が取られます。
バルコニーを設けることで玄関前に十分な広さの屋根を確保できます。
バルコニーが不要になるため雪かきの手間はなくなりますが、玄関ポーチ部分が施工面積に含まれるため、建築費用に影響する点を理解しておく必要があります。
後悔しない一条工務店の屋根種類の選び方やメンテナンス性について
一条工務店の屋根選びは素材だけではありません。
- 外観を決める屋根形状の選択肢
- 発電効率に関わる屋根勾配とは?
- 設計前に知るべき一条工務店の屋根ルール
- 知っておきたい屋根の耐用年数
- 長期コストに関わる屋根のメンテナンス
外観を決める屋根形状の選択肢
出典:一条工務店
屋根の形状は、家の外観デザインに最も大きな影響を与える要素の一つです。
一条工務店で太陽光パネルを最大限に搭載する場合、屋根形状は必然的に「片流れ屋根」が多くなります。
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デザインがモダンですっきりとした印象を与える一方で、見る角度によっては壁面が大きく見えるため重厚感や威圧感が出やすいという側面もあります。
もちろん片流れ屋根以外の形状、例えば「切妻屋根(きりづまやね)」などを選択することも不可能ではありません。
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これによりメンテナンス箇所が増える可能性があることを考慮に入れる必要があります。
発電効率に関わる屋根勾配とは?
屋根の勾配(傾斜角度)は太陽光の発電効率や雨水の流れやすさ、そして外観の印象を左右する重要な要素です。
一条工務店では屋根の勾配を主に「1.5寸」と「3.5寸」の2種類から選択できます。
1.5寸勾配
角度が約8.5度と緩やかな勾配です。
屋根の高さが抑えられるため建物全体の印象が低く、落ち着いた外観になります。
北側に隣家がある場合でも日陰の影響を少なくできるという配慮にもつながります。
ただし発電効率の面では3.5寸に比べてやや不利。
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3.5寸勾配
角度が約19度と1.5寸に比べて急な勾配です。
太陽光パネルが受ける日射量が増え、年間を通じた発電効率が高まる傾向があります。
また雨や雪が流れ落ちやすくなるため、屋根の汚れが溜まりにくいというメリットも・・
一方で屋根が高くなるため家の北側にできる影が大きくなったり、外観に独特のボリューム感が出たりします。
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設計前に知るべき一条工務店の屋根ルール
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一条工務店との家づくりを進める上で、避けては通れないのが「一条ルール」と呼ばれる独自の設計上の制約です。
これらは高い住宅性能や品質を担保するために設けられており、屋根の設計にも深く関わってきます。
また片流れ屋根の大きさには制限があり、縦方向に9マス(約8.2m)までと決められています。
これは構造上の安定性を確保するためのルールです。
設計の初期段階で担当の設計士とコミュニケーションを密に取り、ルールの範囲内で最適なプランを見つけ出す作業が鍵となります。
知っておきたい屋根の耐用年数
出典:一条工務店
住宅の資産価値を長く維持するためには、部材の耐用年数を理解しておくことが不可欠です。
前述の通り一条工務店で選べる屋根材は、それぞれ耐用年数が大きく異なります。
ガルバリウム鋼板も非常に長寿命で耐用年数の目安は約40年です。
耐用年数が短い屋根材は、将来的に張り替えや葺き替えといった大規模な工事が必要になる可能性も高まります。
長期コストに関わる屋根のメンテナンス
出典:一条工務店
住宅にかかる費用は、建築時の初期費用だけではありません。
長く住み続けるためには、必ずメンテナンス費用が発生します。
特に屋根と外壁は、メンテナンス費用の中でも大きな割合を占める部分です。
例えば屋根材に屋根一体型太陽光パネルを選択すれば、スレート屋根で必要になる10~15年ごとの塗り替え費用(足場代を含めると1回あたり100万円以上かかることもあります)が不要になります。
ガルバリウム鋼板も定期的な塗り替えは基本的に必要ないため、メンテナンスコストを大幅に抑えることが可能です。
長い期間で見たときの総支出額が、数百万円単位で変わってくる可能性があることを十分に理解しておくことが大切です。
まとめ:一条工務店の屋根種類を選ぶポイントやメンテナンス
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それでは最後になりますがまとめていきましょう
- 屋根材は主に太陽光パネル、ガルバリウム、スレート、パラペットの4種類
- 太陽光パネルは強化ガラス製でメンテナンスの手間が少ない
- ガルバリウム鋼板は軽量で耐久性も高くコストバランスに優れる
- スレートやパラペット屋根は定期的な塗装メンテナンスが必要
- 屋根の断熱は「外内ダブル断熱構法」により高い性能が確保
- 雪国では玄関上にバルコニーなどを設けて積雪対策をすることが多い
- 太陽光を最大限載せるなら屋根形状は片流れ屋根が基本
- 屋根勾配は1.5寸と3.5寸から選べ発電効率や外観に影響
- 3.5寸勾配は発電に有利だが家の高さや日影に注意が必要
- 「一条ルール」という独自の制約があるため事前の確認が不可欠
- 屋根材の選択が耐用年数とメンテナンス費用を大きく左右
- 太陽光パネルやガルバリウムは塗り替えが不要
- 屋根材の重量は家の耐震性にも影響を与える要素
- 初期費用だけでなくランニングコストで判断することが賢明
- 自分の優先順位(耐久性、デザイン、コスト)を明確にして選択すべき
以上になります。最後までお読みくださりありがとうございました<(_ _)>
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