一条工務店で建てた家のリフォームで間取り変更は可能か?疑問をお持ちではありませんか?
一条工務店の家は高性能ですが、独自の仕様が多いため不安に感じる方もいるかもしれません。
この記事では間取り変更と増築の違いや、実際にリフォームで間取りを変更した事例をご紹介!
一条工務店の住まいで、どのような改修ができるのかを詳しく解説していきたいと思います。
【記事のポイント】
- 一条工務店で間取り変更が可能か?その条件
- 増築と間取り変更の根本的な違い
- 間取り変更リフォームの費用相場
- キッチンや子供部屋などのリフォーム事例
それでは早速本文にいってみましょう
一条工務店のリフォームで間取り変更の可否と注意点
増築との違いや、一条工務店ならではの性能維持の課題についても触れていきたいと思います。
- リフォームで間取り変更は可能か?
- リフォームで増築はできる?できない?
- 間取り変更と増築の違い
- リフォームで断熱性能維持の重要性
- 吹き抜けのリフォーム事例と制約
リフォームで間取り変更は可能か?
一条工務店の住宅でも間取り変更のリフォームは可能です。
主な理由として一条工務店の多くが採用する2×4(ツーバイフォー)工法や、2×6(ツーバイシックス)工法では壁が構造を支える「耐力壁」の役割を果たしている点が挙げられます。
この耐力壁は家の強度を保つために撤去したり、大きな開口部を設けたりすることが難しい場合があります。
これらの専門的な判断が求められるため、一条工務店の構造を理解していない業者では対応が難しいケースも見受けられます。
リフォームで増築はできる?できない?

床面積を増やす「増築」に関しては、一条工務店のリフォームでは原則として非常に困難、あるいは不可能とされています。
過去にはリフォーム部門が対応していた時期もありましたが、2020年前後に縮小されました。
さらに業界トップクラスの「高気密・高断熱」性能を、増築部分で既存の建物と一体化させて維持することは、他社では品質の再現が極めて難しいと考えられます。
したがって床面積を広げたい場合は、増築以外の方法を模索する必要があります。
ただ宮城県にお住まいの方であれば、グループ会社の「一進Reform」が対応可能な場合もあるようです。
間取り変更と増築の違い

間取り変更と増築は似ているようで全く異なる改修工事です。
それぞれの定義と主な違いを理解しておくことが大切になります。
| 比較項目 | 間取り変更(リフォーム) | 増築 |
| 目的 | 既存の床面積内で内装や部屋の配置を変更 | 既存の建物に新たな空間を加える |
| 工事内容 | 壁の設置・撤去、設備の交換、内装の変更 | 新たな部屋の追加、離れの建設、平屋の2階化 |
| 法的制限 | 構造上重要な壁の変更には制約あり | 建ぺい率・容積率の制限内である必要あり |
| 建築確認申請 | 不要な場合が多い(大規模修繕を除く) | 10㎡を超える場合や防火・準防火地域で必要 |
このように間取り変更は「内部の使い勝手を変える」工事であり、増築は「家の広さ自体を大きくする」工事です。
前述の通り一条工務店では増築が困難なため、空間を広げたい場合は間取り変更で対応できないかを検討するのが現実的な選択となります。
リフォームで断熱性能維持の重要性

一条工務店の住宅を選ぶ最大の理由の一つが、その圧倒的な断熱性・気密性です。
リフォームを行う際、この性能を損なわないことが最大の課題となります。
一条工務店は「外内ダブル断熱構法」や高性能ウレタンフォーム、トリプル樹脂サッシ、熱交換換気システム「ロスガード」など独自の技術で家全体を魔法瓶のように包み込んでいます。
性能が低下すると冷暖房の効率が悪くなるだけでなく、結露の原因にもなりかねません。
したがってリフォーム計画では、既存の性能をいかに維持・担保するかを施工業者と入念に確認することが求められます。
吹き抜けのリフォーム事例と制約
家族構成の変化などで部屋数が足りなくなった場合、吹き抜け空間をリフォームして新たな部屋を作ることは一条工務店でも対応可能な間取り変更の一つです。
これは増築とは異なり、既存の建物の枠内で床面積を増やす(または床を設置する)工事となります。
吹き抜けを部屋にする費用
実際の事例として5.5畳程度の吹き抜けを塞いで部屋にする工事で、約200万円から300万円程度の費用がかかるとされています。
リフォームの注意点
ただし実施には条件があります。
まず2階部分の床を支えるための構造計算が必要不可欠です。
また吹き抜けがなくなることで、1階リビングの開放感や採光が失われるというデメリットも生じます。
一条工務店のリフォームで間取り変更の具体例と費用
子供部屋の確保から水回りの改修、費用を抑える工夫まで幅広く紹介します。
- リフォームで子供部屋の間取り変更
- リフォームで回遊動線の工夫
- リフォームでキッチン・浴室・収納を改修
- リフォームの間取り変更にかかる費用
- リフォーム費用を抑えるための工夫
リフォームで子供部屋の間取り変更
子供の成長や家族が増えたことに伴い、子供部屋を確保するための間取り変更は需要の高いリフォームです。
一条工務店でも構造上の制約をクリアすれば対応が可能です。
主寝室を間仕切り壁で区切る
最も一般的な方法が広い主寝室や将来的に区切ることを想定していた部屋に、後から壁(間仕切り)を設置して二つの部屋に分ける方法です。
この場合それぞれの部屋に窓や収納、ロスガードの給排気口が適切に配置されているかが計画のポイントになります。
吹き抜けを部屋にする
前述の通り吹き抜けを塞いで新たな部屋(子供部屋)にする方法もあります。
これは費用が比較的高額になりますが、既存の部屋の広さを変えずに部屋数を増やせるメリットがあります。
リフォームで回遊動線の工夫
家事効率を高める「回遊動線」は、リフォームによる間取り変更でも工夫できる可能性があります。
回遊動線とは家の中を行き止まりなく周回できる動線のことです。
リフォームでここまで大掛かりな動線変更を行うのは、特に水回りの移動を伴う場合は配管の問題で難しいことが多いです。
しかし例えば壁を一部撤去してウォークインクローゼットへの動線を増やしたり、キッチンの配置を変えたりすることで、既存の間取りを活かしつつ家事の効率を上げる工夫は考えられます。
リフォームでキッチン・浴室・収納の改修
間取り全体の変更だけでなくキッチンや浴室、収納といった部分的なリフォームも住まいの快適性を高めます。
キッチン

キッチンのリフォームは、一条工務店でも多くの事例があります。
対面キッチンから開放的なオープンキッチンへ変更する工事や、キッチン設備自体の入れ替えなどが可能です。
一条工務店オリジナルのカップボードやキッチンも魅力的ですが、食洗機やIHヒーター、水栓などはLIXILやパナソニックといった一般的なメーカーの既製品が使われています。
なのでこれらの部分的な交換は他社でも対応しやすいです。
浴室
浴室(お風呂)のリフォームも、比較的多く行われています。
一条工務店の浴室は「1坪」や「1.25坪」といった共通の規格サイズを採用している場合が多く、ユニットバスの交換自体は技術的に可能です。
断熱材の入っていない古いタイプの浴室から、高断熱仕様の最新ユニットバスに交換することで快適性を大幅に向上させることができます。
収納
収納に関しては壁を新設してウォークインクローゼットを作ったり、押入れを撤去して別のスペース(例:LDKの一部)に変更したりするリフォームが考えられます。
リフォームの間取り変更にかかる費用

間取り変更にかかる費用は、その規模や内容によって大きく異なります。
具体的な費用目安として以下のような事例が挙げられます。
- 主寝室に間仕切り壁を設置して2部屋に変更:約60万円 ~ 70万円
- 約5.5畳の吹き抜けを塞いで部屋に変更:約200万円 ~ 300万円
これらはあくまで一例です。
壁の撤去や設備の移動などが伴う場合は、さらに費用が変わってきます。
正確な金額を知るためには、必ず複数の専門業者から見積もりを取得することが大切です。
リフォーム費用を抑えるための工夫

高品質な部材を使用するため費用が高くなりがちな一条工務店のリフォームですが、いくつかの工夫で費用を抑えられる可能性があります。
一つはリフォーム業界の「閑散期」を狙う方法です。
一般的に9月や10月頃は業者のスケジュールに余裕が出やすいため、価格交渉がしやすくなる場合があります。
また必ず複数の業者から相見積もりを取ることも基本です。
ただ一条工務店の住宅は特殊なため、価格の安さだけで業者を選ぶと家の性能を損なうリスクも伴います。
さらにリフォームの内容によっては、国や自治体の補助金制度を利用できる場合もあります。
断熱改修やバリアフリー化などが対象になることが多いので、事前に確認してみるとよいでしょう。
一条工務店のリフォームで間取り変更についてまとめ

一条工務店の住宅におけるリフォームや間取り変更について、その可能性や注意点などを解説してきました。
最後にこの記事の要点をまとめていきたいと思います。
- 一条工務店でも間取り変更リフォームは可能
- リフォームの難点として構造計算や耐力壁の制約がある
- ロスガードのダクト位置や窓の位置も考慮が必要
- 床面積を増やす「増築」は原則として非常に困難
- 増築が難しい理由は雨漏りリスクや特殊な床暖房のため
- 一条工務店の高い断熱・気密性能の維持が最重要課題
- 間取り変更と増築は目的も法的制限も異なる
- 吹き抜けを塞いで部屋にするリフォームは可能
- 吹き抜け工事の費用目安は200万円から300万円程度
- 子供部屋確保のため主寝室を間仕切る事例は多い
- 主寝室の間仕切り費用目安は60万円から70万円程度
- キッチンや浴室など部分的なリフォームは実施しやすい
- リフォーム費用はオリジナル部材の使用で高めになる傾向
- 費用を抑えるには相見積もりや閑散期を狙う方法がある
- 専門知識を持つ信頼できる業者選びが鍵となる
以上になります。最後までお読みくださりありがとうございました<(_ _)>
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